1日三本鑑賞『グッドボーイズ』『ホーンテッド世界一怖いお化け屋敷』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
2週間程前の事だけど、休日に映画館にて鬼の三本連続鑑賞をしたので、その時のレビュー。
青春コメディ、ホラー、そしてアメコミヒーロー
『グッド・ボーイズ』
2019年、90分、冒険、青春コメディ
小6男子3人の主人公。キスパーティーに誘われて、何も知らない彼らは、いろいろな手を使ってオトナの世界について調べ始めるが…。現代版スタンドバイミー!下ネタの連続にビビりまくる彼ら、背伸びして強がる姿に腹を抱えて笑った。失敗しながらも繰り広げる冒険。人生うまく行くことばかりでは無いけれど、そんな中で成長していく彼らが観ていて愛おしい。
また、歳を重ねたり成長とともに付き合う友達層は、それぞれ変わっていく。それでも、あの少年時代あの仲間たちとの友情は唯一無二みたいなのが凄い胸に刺さる。彼らの友情に泣いた。
『ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷』
2019年、92分、アメリカ、ホラー/スリラー
ハロウィンの夜、大学生の主人公たちは、街の外れにある"究極のお化け屋敷"を訪れる。お化け屋敷という設定だからこそ、登場人物目線でどこまでが演出でどこからが狂気なのか見分けがつかないのが心理描写としてリアル。そして、惨劇が起こるまで焦らす、焦らす、焦らす……。「ホステル」のような痛々しさ、「ソウシリーズ」のような閉鎖空間での仕掛けの数々、「スクリーム」のように心に影を抱えてるけど強いヒロイン。色々な意味でホラー映画好きとしてはかなり楽しめた、怖かった。ラスト3分の展開とオチは、個人的にかなり好きで、エンドロールに入った瞬間で「この作品、私の好きな映画リスト入選」が確定した。
2016年、148分、アメコミ、アクション
何度も観ている作品、Blu-rayも持っている。それでもあえて観に行くのは、今作がマイ・オールタイム・ベストに入る作品だから。劇場で鑑賞することができる最後の機会かもしれないと思ったから。
今回はいい機会なので、アベンジャーズシリーズの前後作の事をあまり考えず、シリーズ鑑賞一作目のつもりで観てみた。スーパーヒーローがどうとか、シリーズがどうとか、そういうのを差し引いても、今作はやっぱり傑作だと思った。
正しい事をする事の難しさ、信念を貫く事の難しさ、人を裁く事の難しさ、チーム運営の難しさ、仕事と私情との葛藤、友達仲間を守るために友達仲間と戦わなければならない苦しみ、復讐、冤罪、罪悪感、etc…観返せば観返すほどに発見があり面白くなる。
大きな組織や世論に自分たちの仲間が弾糾された時、自分たちを縛る新たな法律(ルール)が設けられた時、いろんな立場の人間の目線で1つの問題を見ることができる。
過去の自分の過ちから賛成する者、組織に裏切られた経験から反対する者、本心は反対だけど情勢的に渋々賛成する者、過去の罪と冤罪に苦しめられる者、肉親を殺されて復讐に取り憑かれた者、自分の強大な力を恐れて行動できない者、愛する人を守るために束縛してしまう者、今起こっている事について何も理解していないけど信頼尊敬している人にただただ従う者。
難しい問題に対して、様々な立場の人がいる。その登場人物全てに、100%正しい奴はいないし、100%間違ってる奴もいない。だからおもしろい。
仕事に当てはめるならら、経営者やトップにしかわからない葛藤苦悩があるけど、同時に経営者トップゆえのエゴもある。現場の人間にしかわからない葛藤苦悩があるけど、現場目線でのベストがその他の視点からだと最悪な事だってある。
そんな一つの問題に対する、様々な立場ゆえの対立、解決の難しさが今作には描かれてる気がする。